皆さんこんにちは、タイ大好きちぃです。
チェンマイで暮らしはじめてから、最近友人となった外国人とちょっとした会話をするようになりました。その中で、日本のアニメ文化について盛り上がりました。
海外移住や旅行で外国人の友人ができた時、
「何を話したらいいんだろう?日本の文化で盛り上がるかな?」
「言葉が聞き取れなかったら、どうしよう?」
そんな不安がよぎるかもしれません。
この記事を読めば、日本のアニメや漫画が国によってどのように受け止められているのか、そして言葉の壁が国籍によってどう違うのかがわかります。
では、行ってみましょう。
きっかけは「ナルト」と「ワンピース」の話題だった

先日、フランス・マルセイユ出身の友人ができました。落ち着いた性格で、ゆっくりと英語を話してくれる方です。 雑談の中で日本の漫画の話になり、彼は「ナルト(Naruto)」と「ワンピース(ONE PIECE)」を知っていると教えてくれました。ただ、それ以外にも何か作品名を挙げてくれたのですが、発音が独特で私には聞き取れませんでした。
一方で「ドラえもん」や「クレヨンしんちゃん」は知らないとのことでした。日本で育った私にとっては当たり前に見ていた作品が通じず、逆に少年漫画は通じるという組み合わせに、少し不思議な感覚を覚えました。
海外の友人との会話では、自分の中の「日本の常識」がそのまま通じるわけではないと実感する瞬間があります。
調べてわかった、フランスでの日本アニメ受容史
会話をきっかけに、フランスでの日本アニメの広まり方を調べてみました。 フランスでは1978年に「グレンダイザー」(フランス語名:Goldorak)という日本のロボットアニメがテレビ放送され、社会現象と呼べるほどの人気を集めたそうです。これが日本アニメがフランスに広まる大きなきっかけになったといわれています。
永井豪さんの作品ということを伝えましたが知らないとのこと。画像を検索してグレンダイザーを調べて彼にみせると、見たことはあるが世代ではないと話していました。
「僕の世代は『ナルト(Naruto)』や『ワンピース(ONE PIECE)』だからね。後は、『呪術廻戦(Jujutsu Kaisen)』を知ってるよ。」
すらすらと日本語の単語を話す姿が、とても不思議でした。

グレンダイザーが開いた扉
グレンダイザーの放送をきっかけに、フランスでは日本アニメを見る土壌ができていったようです。フランスは漫画の消費量が世界で日本に次ぐ規模とも言われており、政府による文化支援策もあると知り、単なる一過性のブームではないのだと理解しました。
キャプテン翼は「オリーブとトム」だった
調べていて面白かったのは、フランスでは主人公の名前ごとタイトルが変わっている作品が多いことです。「キャプテン翼」は「Olive et Tom(オリーブとトム)」という全く違うタイトルで親しまれています。「聖闘士星矢」も「Les Chevaliers du Zodiaque」というフランス語名です。フランスは吹き替えの際に名前をフランス語風に変える伝統があるそうで、日本語のタイトルをそのまま知っている人は少ないのかもしれません。
同じ作品でも国によってタイトルや主人公名が変わっていることがあり、日本語のタイトルで聞いても通じない場合があります。
なぜこの3作品なのか、調べてみた
友人が挙げた3作品について、フランスでの流行時期と中心となった読者・視聴者層を調べてみました。
【3作品の比較まとめ】
| 項目 | 『ONE PIECE』 | 『NARUTO -ナルト-』 | 『呪術廻戦』 |
|---|---|---|---|
| フランスでの流行期 | 2000年代初頭 〜 現在 (20年以上トップを維持) | 2000年代半ば 〜 2010年代半ば (当時の若者世代を席巻) | 2020年秋 〜 現在 (アニメ配信と映画を機に爆発) |
| 中心の視聴・読者層 | 10代前半 〜 40代 (親子2代を含む全世代型) | 20代後半 〜 30代 (子どもの頃に直撃した世代) | 13歳 〜 24歳(Z世代)中心 (ダークなため16+推奨) |
| 同世代の浸透率 | 約6〜7割(若年層) | 約7割(20代後半〜30代) | 約4〜5割(10代〜20代前半) |
| 推定男女比 | 男 7 : 女 3 | 男 6 : 女 4 | 男 5 : 女 5(ほぼ半々) |
| フランスでの受容特徴 | 国民的な冒険活劇として長年定着している絶対的王者 | ご友人の世代の「青春のバイブル」として熱狂された作品 | 『NARUTO』の王道感を受け継ぎつつ、自立した女性キャラ等で女性人気も高い新世代ヒット |
「ワンピース」は2000年代初頭からフランスで人気が続いており、20年以上トップの人気を保っている作品だそうです。読者層は10代前半から40代までと幅広く、親子2代で読まれることもあるといわれています。
「ナルト」は2000年代半ばから2010年代半ばにかけて、当時の若者世代を席巻したそうです。中心読者層は20代後半から30代で、まさに友人の年代が子どもの頃から思春期にかけて直撃した世代にあたります。フランスでは「青春のバイブル」と呼ばれるほど熱狂されたとのことでした。
「呪術廻戦」は2020年秋以降、アニメ配信と映画をきっかけに一気に広まった比較的新しい作品です。中心読者層は10代から20代前半が中心ですが、「ナルト」世代の大人にも親和性が高く、フランス全土に急速に浸透したといわれています。
友人がまず「ナルト」と「ワンピース」を挙げたのは、2000年代後半から2010年代に学生時代を過ごしたフランスの20代後半〜30代にとって、この2作品が同世代の共通体験だったからのようです。「呪術廻戦」は少し下の世代の作品ですが、「ナルト」世代の大人にも自然に受け入れられているという調査結果もありました。
同じフランス人でも、世代によって”青春のアニメ”がこんなに違うんですね。

タイ・中国の友人たちはどうなのだろうと考えてみた
フランス人の友人とここまで話が広がったところで、ふと気づきました。私にはタイ人や中国人の友人もいますが、彼らとは漫画やアニメの話をしたことがなかったのです。そこで、それぞれの国でどのような作品が親しまれているのか、調べてみることにしました。
タイでの浸透度
タイでは、テレビで日常的に日本アニメが流れているという印象はあまりありません。私自身もチェンマイでテレビをつけて日本アニメを見かけたことは、あまりないと感じています。
ただ、映画館では話題作が公開されるたびに大きく盛り上がっているようです。劇場版「名探偵コナン」の最新作は2025年4月にタイの大型シネコンチェーンで公開され、安定した観客動員を記録したそうです。長年のテレビ放送や配信サービスでの展開により、タイ国内では既に幅広い認知があったことも背景にあるとのことでした。
さらに2025年8月公開の「鬼滅の刃 無限城編」は東南アジア全体で4,200万ドルを超える興行収入を記録し、タイ国内だけでも約700万ドルという成績を残したそうです。

もう一つ、タイで身近に感じるのがコンビニのキャラクターグッズです。セブンイレブンでは毎年スタンプを集めるキャンペーンが行われており、2024年は「ドラえもん」とタイの伝統衣装をテーマにしたコラボで、タイ77県それぞれの名物をドラえもんたちが紹介するデザインでした。2025年は「Hello Heal Jai」というキャンペーンで、サンリオのハローキティとセブンイレブンタイ独自のキャラクター「Nong Noey(ButterBear)」がコラボしていました。

現在(2026年8月24日〜11月23日)実施中のキャンペーンは、モンチッチをテーマにしたスタンプ企画です。

タイでは「アニメを日常的に見る」というより、「映画館で話題作を観る」「コンビニでキャラクターグッズを集める」という形で日本の作品やキャラクターに触れている印象を受けました。
中国での浸透度
中国では1980年代に「一休さん」や「鉄腕アトム」が放映され、当時子どもだった世代が今も思い出として語ることがあるそうです。近年はスタジオジブリ作品が劇場公開で大きな興行収入を記録したり、「ビリビリ動画」という中国の動画配信サイトで「ONE PIECE」「NARUTO」「銀魂」などが視聴されたりしているとのことでした。中国は国産アニメの市場自体も非常に大きいため、日本アニメは数ある人気コンテンツの一つという位置づけのようです。
同じ「日本アニメが人気」という括りでも、その浸透度や受け止められ方は国によって異なります。
名前の呼ばれ方で気づいた、発音の壁の違い

アニメの話から少し離れますが、もう一つ気づいたことがあります。私の名前「ちぃ」の呼ばれ方です。
「ちぃ」という名前をめぐる中国とタイの違い
中国人の友人は、私の名前を日本語に近い発音で呼んでくれます。一方でタイ人の友人は「チーイー」のように伸びてしまい、小さい「ぃ」の音をうまく発音できません。これは個人差もあると思いますが、何度か同じような場面に出会ったので、母語の違いによる傾向なのではないかと感じています。
母語による発音の得意不得意
調べてみると、中国語話者は漢字を共有しているため意味の推測はしやすい一方、発音面では母語の影響で日本語特有のなだらかな音の下がり方(イントネーション)が難しいとされているようです。
タイ語には長い母音と短い母音を区別する仕組みがあるものの、それが日本語の細かい音の長さの習得に直接有利に働くとは限らないという研究もありました。 つまり、母語に似たような音の仕組みがあるからといって、必ずしも発音が得意になるわけではないということです。日本語の「ちぃ」のような小さな音の圧縮は、日本語ならではの特殊な発音の作り方なので、母語に同じ仕組みがなければ難しく感じるのも自然なことなのだと思います。
意外だったのは、フランス語
3言語の中で最も日本語のイントネーションを正確に再現していたのは、実はフランス人の友人でした。
理由を調べてみると、日本語は単語の意味を音の高さの上下(ピッチアクセント)で区別する言語です。フランス語も、単語ごとに強く踏み込むような発音の癖が少なく、文全体でなだらかに音の高さが変化していく言語だといわれています。この「音を強弱ではなく高低で作る」という感覚が両言語で近いため、フランス語話者は日本語の音の起伏を自然に聞き取りやすいのではないか、というのが今のところの私の理解です。
母語ごとに得意な部分と苦手な部分がはっきり分かれていることが、名前ひとつからでも見えてきました。
「日本語が上手い・下手」は本人の努力だけで決まるものではなく、母語の音の仕組みとの距離によるところが大きいようです。この違いを知っておくと、相手の発音を評価するのではなく、母語ごとの特徴として受け止めやすくなります。
日本人として、私にできること
ここまで振り返って思うのは、「日本アニメ=世界共通で人気」というひとくくりの理解だけでは、実際の交流は深まらないということです。
共通点があっても、知らないことは多い
フランス人の友人との会話では、私が知らなかったフランス独自のアニメ受容史を教えてもらいました。タイや中国の友人とは、アニメの話も、母語の発音の話も、まだしたことがありません。今回わかったのは、同じ「日本のアニメが好き」という共通点があっても、国によって親しんできた作品も、日本語の聞こえ方も、まったく違うということです。
言葉の面でも同じことがいえます。中国語話者、タイ語話者、フランス語話者で、日本語の発音のしやすさやイントネーションの再現度には違いがありました。これは本人の努力ではなく、母語の音の仕組みによるものです。つまり「日本語が通じにくい」と感じたときも、それは相手の理解力の問題ではなく、言語同士の距離の問題だということです。
こうしたことを知っておくと、海外で暮らす日本人としての接し方も変わってきます。
【私が考えるタイで出会う人と交流するポイント】
- 相手がどの作品を知っていて、どの作品を知らないかを決めつけず、まず聞いてみること
- 発音がうまく伝わらないときも、相手の努力不足だと捉えず、母語による違いだと理解しておくこと
- 日本文化を一方的に説明する立場ではなく、相手がどう受け止めてきたかに関心を持つ聞き手でいること
アニメというきっかけひとつからでも、言葉の壁と文化的背景の両方を知ることができました。今度はタイ人・中国人の友人にも、同じように「あなたの国ではどんな作品を見ていた?」と聞いてみようと思っています。
海外からでも、日本の情報にアクセスできる環境を
余談ですが、友人二人ともスマートフォンの翻訳アプリを使って会話をしており、私自身もGoogle翻訳を日常的に使っています。ただ、日本の動画配信サービスは海外からだと視聴できないことがあり、懐かしいアニメの話をしても実際に見返すのが難しい場面がよくありました。
グレンダイザーの画像を検索して友人に見せた時も、たまたま接続先を日本に設定していたおかげで、日本の検索結果や画像がすんなりと表示され、そのままスムーズに見せることができました。

私はNordVPNを使っていて、スマートフォンは基本的に日本設定、パソコンはタイ設定にしています。会話の中で作品名や画像をすぐに調べたい時はスマートフォンの日本設定が役立ち、逆にブログ記事を作成する時はパソコンをタイ設定にしておくことで、現地の情報もそのまま作業に反映できます。

もう一つ便利なのが、指定時間だけ接続を一時停止できる機能です。Tops(タイのスーパー)などで買い物をする際、独自のポイントアプリがVPN接続中は開けないことがあるのですが、30分だけ停止しておけば、その間にスキャンしてポイントを貯められます。停止時間が過ぎると自動的に接続がオンに戻るので、切り忘れて無防備な状態が続く心配もありません。

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NordVPNを見てみるいかがでしたか?
この記事では、フランス人の友人との漫画談義をきっかけに気づいた、日本アニメの国ごとの受容の違いと、名前の発音を通して見えた言葉の壁、日本人として外国人と交流するポイントについてお伝えしました。
私の体験が、あなたの海外での多国籍な交流の参考になれば嬉しいです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。今後もチェンマイ移住や旅行についてお話しします。
また次のブログで、お会いしましょう👋



